桶谷先生の思い出・手技を受けて

認定NO.6番 山口 妙子
私の母乳育児は桶谷そとみ先生と認定者の支援がなければ出来なかったと思います。この体験から桶谷式の真髄を学ぶことができました。母乳で育てた長男は今年で二十歳になります。大学二年生で土・植物に関心を持ち学んでいます。当時を思い返すと安産でしたが、高齢出産と産後高血圧で薬を内服したためか母乳分泌不良でした。出生体重の2794gだった息子は高ビリルビン血症で光線療法を受け遅延したためか吸啜力が弱く2400gまで減少し、増加も不良でした。認定者に手技をしていただき、2ヶ月の時、桶谷先生の手技を受ける機会に恵まれました。西谷徳美さんと相原友子さんの温かいサポートに支えられ、研修を兼ねて大阪に行きました。先生は、手技前に何時まで居られるか聞き、その期間に合わせて手技をされたように思います。1日目の朝、息子はよく呑み、2日目の夜には催乳感覚がありました。翌日の哺乳量測定で倍になって驚きました。6日間手技を受けて帰宅。ビリルビンの再検査で値は手技前に比べ半減していました。母乳量はさらに増えて6ヶ月までミルクを足すことはありましたが離乳食を合わせて母乳のみで満足するようになりました。4ヶ月検診で若い女医に体重曲線を見て「将来異常が出るかもしれない」と言われましたが、横断は落ち着き11ヶ月末で9kgを超えました。卵白アレルギーで卵は制限していました。また、耳鼻科系に敏感で保育園時代は熱を出すことはありましたが、小学校から高校まで精勤・皆勤で今のところ異常はありません。桶谷先生の手技は断乳前まで幾度か受けることができ「ちょっとしたコツ」を体験できたように思います。断乳については、具体的に考えていませんでしたが、大平愛子さんと研修で大阪に行った時、応接間で授乳していると「まだ飲ませているのか。こんなに大きく育っているのに、かあちゃんが疲れている乳を呑むとイジイジした子になる。この後やめなさい」と。急だったので翌日大平さんに絵を描いていただき、1歳8ヶ月で息子は服を降ろして断乳しました。よく食べて元気でしたが、私は激しい下痢で、食べられず疲れていることを自覚しました。先生は息子の様子を見て、優しい笑顔で「坊や。よく頑張ったね」と頭を撫でてくれました。心が和み癒されました。母と子を労うことの大切さを感じ、私も心掛けています。3年後の研修で偶然断乳後の不備を指摘され手技を受けました。1時間ほどでしたが分泌物はなく硬結は消失しました。母に乳癌の既往があったので命を救われた思いでした。桶谷先生は断乳の意義・時期・方法について、自然界からの示唆が少なくありません。「たとえば苗の植え替えの時期を間違うと根は腐ってしまう。更にいつまでも乳児のままで幼児にしてやらないのは可哀そうだ」とも。断乳して一段と成長する子や元気になる母を見て、時期の見定めと断乳手技の大切さを実感します。乳質管理をして断乳すると更に聞き分け良くあっさりしています。また、乳房トラブルはありません。私が大病せず助産師として母子保健に携わる仕事ができるのは桶谷先生と桶谷式のおかげと感謝し敬意を表します。

山口貴鈴桶谷母乳相談室

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