Yさんより

母乳育児と息子のペース

おっぱい先生

 私が母乳相談室へ通うのも、いよいよあと1回。学生の頃からなんとなく「おっぱい先生」の存在は知っていました。そして、息子が生後2ヵ月の時に初めてお会いしました。その後、2年もお世話になるとは思ってもいませんでした。息子の成長を一緒にみて頂いた先生の所へ行かなくなるのかと思うと、断乳もより一層さみしい気持ちになりました。
  出産後、漠然と「子どもは母乳で育てたい」と思っていました。息子が生まれ、一応足りている母乳の量と、息子もぎりぎりの体重増加で、念願の完全母乳を始めました。ですが、保健師の家庭訪問の際に息子のぎりぎりの体重を指摘されました。息子の成長と健康が第一なので、泣く泣くミルクを足すことにしました。ところが、ミルクを足しても息子の体重は思うようには増えませんでした。そのことが気になりましたが、自分の性格を考え自宅には体重計は置かず、体重計があるところへ買い物に行き、体重測定をしていました。計測すると体重は増えているものの、体重曲線の下限に向かっていました。ショッピングモールの授乳室で行っている育児相談の先生(のちに、この方も桶谷の先生と知りました)の、「WHOの基準に当てはまっているし、これで充分!母乳の子は母子手帳の成長曲線に必ずしもあてはまらないよ!」という言葉、近所のお店のおばあちゃんの「この子は母乳の子だね!痩せている?いいや、母乳の子はこういうしまったいい顔をしているんだよ!」という言葉を支えに、母乳とミルクで授乳を続けました。母乳量が増えると評判のお茶を買い、母乳に良いとされる食事に気を付け…。とても頑張っていたと思います。退院後はすぐに自宅に戻り、1人で育児をしていたこともあり疲れていた私を見て、「もう夜中は授乳しなくていいかもよ…」と言葉をかけてもらいました。そして、ある日その労りの言葉と、夜は長く寝てくれた息子と共に寝ていたら…なんだかおっぱいが痛い!それを機に、おっぱい先生にお世話になることとなりました。

思うように増えない息子の体重

 おっぱいのトラブルをきっかけに、桶谷式相談室に相談しました。先生にはマッサージだけではなく、授乳指導、育児相談、世間話、そして何より息子の体重について相談させていただき、アドバイスもたくさんもらいました。ミルクの量と回数の調整、食事の工夫など、色々試しましたが、思うように体重は増えませんでした。しかし、身長は標準以上で、健康や発達の状態は良好で元気、母乳量は足りていて、離乳食もよく食べる、排便の回数が多め…などの理由から、ミルクを足しても変わらないなら止めよう!ということになりました。生後4ヵ月から体重曲線の下限を下回っていたので、1人では決断できなかったと思います。おっぱいも決して調子が良い訳ではなく、定期的にマッサージを受け、時には週3回通い(片道1時間でした)、授乳を助けてもらいました。すると、生後10ヵ月を過ぎてから、体重が急に増えだし、あっという間に標準!あの心配は何だったのだろう…。結局、そういうペースの子だったのですね。今ではあの心配と努力も笑い話です。街の子育て支援センターで遊んでいても、体重が増えないと悩んでいるお母さんがいると息子が呼ばれ、「大丈夫だよ!」と良い例になっています。2歳になった現在は、背も高めで体もがっしり、風邪も3回引いただけ。子どもは「それぞれ、その子のペース」と、今の育児につながる経験となりました。
 そう言えるのも先生のお陰です。初めての子育て、標準を意識する私1人では、あの時ミルクをやめる決断も、おっぱい大好きな息子と1歳11ヵ月まで母乳育児を続けることもできなかったと思います。私の育児、「おっぱいライフ」を支えていただきありがとうございました。そして、こんなペースの子どももいるということを、同じように悩んでいるお母さんに知ってもらえたら幸いです。